大都市圏の「終電」はいつから深夜遅くになったのか? コロナ以前は0時台でも大混雑、意外と古くない歴史をたどる
ヤフーの調査で、終電を逃す人の割合が多い駅は「水道橋駅」ということがわかった。そういえば、終電はいつから遅い時間になったのだろうか。
91年末~92年春に行われたダイヤ改正

1991(平成3)年、深夜帯の乗客の増加に対して、運輸省(現・国土交通省)の関東運輸局は都心から30km圏内の終電延長を柱とする深夜輸送対策を各社に求めた。
これを受けて、1991年末から1992年春にかけてのダイヤ改正では、各社が大幅な終電繰り下げを実施している。いくつかの例を示してみよう。
・東武伊勢崎線:北千住発春日部駅行きを0時1分から0時38分へ
・東武東上線:池袋発川越市駅行きを0時15分から0時44分へ
・西武池袋線:池袋発小手指駅行きを0時18分から0時44分へ
・小田急小田原線:新宿発相模大野駅行きを0時20分から0時51分へ
いずれも、山手線の終電1~2本前に乗れば乗り継げる設定だ。これによってより便利になった深夜帯の電車は大いに利用され、24時間運行の導入も近いと思われた。しかし、そうならなかった。1991年末までに終電を延長した東武、西武、京浜のいずれもが
「思ったほどの乗客を確保できなかった」
のである。
終電の乗車率は、最も高い東武伊勢崎線でも50%程度。東武東上線や京急線では20~30%にしかならなかった。増発を検討している間に景気が落ち込んだことで「深夜族」が減少のが原因だった。