いすゞ自動車の「いすゞ」とは何か? 戦前から日本を支えた名門トラックメーカーの感動物語をたどる

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トラックやバスの名門メーカーいすゞ。1930年代以降、名車の系譜を築きながら日本の経済や国力を支え続けたその歴史に迫る。

TXシリーズ、日本陸軍の主力トラックに

いすゞTX80型トラック(画像:いすゞ)
いすゞTX80型トラック(画像:いすゞ)

 その結果、1934(昭和9)年にはTXシリーズの派生型だった三軸後二軸駆動型のTU10が、九四式六輪自動貨車として陸軍の制式採用トラックとなった。

 さらに1937(昭和12)年にはTX40の改良型が九七式四輪自動貨車として制式採用となり、この2車は太平洋戦争終結まで日本陸軍における主力軍用トラックとして活躍することとなる。

 陸軍にはフォードやシボレーのトラックも軍用として納入されていた一方、制式番号が与えられていたのは国産車だけであり、ここにも国産車への強い支援があったことが理解できる。

 なお軍用と同時に民間型のTX40も相応の台数が生産され、国内の運送業において大きな役割を果たしたことは言うまでもない。

 日本の国産トラックは1936(昭和11)年以降というもの、東京自動車工業に加えて、新機参入することとなった豊田自動織機自動車部と日産自動車とともに、その品質を向上させていくこととなる。

 この流れは1939(昭和14)年に至って日本フォードと日本GMが日本国内でのノックダウン生産から撤退したことで、いっそう顕著なものとなった。

 さらに太平洋戦争の勃発と前後して、東京自動車工業はヂーゼル自動車工業に社名を変更、民間/軍用を合わせて新型車を精力的に投入していくこととなった。

 そしてその中の1台だったのが、TX40のシャシーを強化するとともに荷台も拡大、最大積載量を5トンにまでアップさせたTX80だった。

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