『トラック野郎』はもう古い! 近年、女性「大型ドライバー」が増えている 実に今っぽい理由
昨今、女性の社会進出が著しい。一昔前までは当たり前に男社会だった業界にも、新しい風が吹き込んできている。特に注目したいのが、国土交通省が最近主導している「トラガール促進プロジェクト」だ。
運送業界に訪れている変革
昨今、女性の社会進出が著しい。一昔前までは当たり前に男社会だった業界にも、新しい風が吹き込んできている。特に注目したいのが、国土交通省が最近主導している「トラガール促進プロジェクト」だ。
菅原文太や愛川欽也はかつて、映画『トラック野郎』(東映)で熱く激しく男くさい役柄を演じた。こんな昔かたぎの運転手には今もファンが多いものの、昨今は
「トラックドライバー = 男性」
という図式が成り立たなくなってきている。
街中でも、女性トラックドライバーが大型を軽快に転がす姿をよく目にする。以前と比べて、もはや珍しくもなんともない。働き方改革の風は、運送業界にもようやく行き届き始めているのかもしれない。
運送業界は慢性的な人手不足で、ドライバーが過酷な労働環境に置かれることもしばしばだ。北は北海道から南は九州まで、わずかな休憩時間で全国走り回っていた……という経験を耳にすることは多い。となれば体力のある男が駆り出されるのが必然で、ついていける女性の数はわずかだった。
しかし現在では労働者を守る法律が充実し、長距離の運行においては、あらかじめ適切な休憩時間を取るための運行指示書を作成せねばならない。会社都合で労働者を酷使することができなくなったため、むちゃな要求も減ったというわけだ。
業界の変革が、女性進出の余裕を生み出した結果といえるだろう。