まるでリアルF-ZERO! 走りながら充電する「走行中給電システム」に立ちはだかる6つの壁とは
世界で走行中給電システムの開発が盛り上がりを見せている。ネット上でも「リアルF-ZERO」と人気だが、当然課題もある。
走行中給電システムとは
現在、電気自動車のバッテリー切れを気にすることなく移動できるようになる、走行中給電システムの開発が熱い。海外では、「dynamic charging(ダイナミック・チャージング)」、あるいは「dynamic wireless charging(ダイナミック・ワイヤレス・チャージング)」と呼ばれている。
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ちなみに、スマートフォンや電動歯ブラシなど、既にワイヤレス給電システム(ワイヤレス充電とも呼ばれている)を搭載した電気製品が販売されており、それらの自動車版と思ってもらえればわかりやすい。
先進国を中心に普及が進みつつある電気自動車だが、充電インフラ不足と充電時間の長さが弱点とされており、これらを同時に解決すべく走りながら充電可能な走行中給電システムに注目が集まっている。特に、イギリスの高速道路に設けられた充電レーンは、レースゲームの「F-ZERO」のピットゾーンをほうふつとさせ、
「まるでリアルF-ZEROのようだ」
としてインターネット上でも話題となった。
充電システムを搭載した電気自動車が、走行中給電システムを埋めこんだ充電レーンを通過すると自動で充電する仕組みで、ドライバーはわざわざ充電ステーションを探す、あるいはプラグを差し込むなどの手間が不要となる。
この走行中給電システムは、地上を走る車両だけでなく塩害によるコネクター不良などの障害を回避できるため、電動船舶への充電手段としても期待されている。