まるでリアルF-ZERO! 走りながら充電する「走行中給電システム」に立ちはだかる6つの壁とは
世界で走行中給電システムの開発が盛り上がりを見せている。ネット上でも「リアルF-ZERO」と人気だが、当然課題もある。
海外ではソーラーカーが既に実用化
ケーブルによる充電を不要とするもうひとつの方法として、ソーラーカーも実用化されつつある。特に、アメリカのカリフォルニア州にあるスタートアップAptera Motorsのソーラーカーは、3輪という独特な形状とその先進的なデザインで注目を浴びている。
Aptera Motorsのソーラーカーは、ボディーにまとった太陽光発電装置で充電を行い、1回の充電で最大1600km走行可能だ。車体重量を1000kg以下に抑えた軽量化により、搭載したバッテリー容量にもよるが、3.5~5.5秒間で時速100km/hに加速し、最高速度は180km/hである。なお、車両価格は、モデルによるものの2万6000~5万ドル(360万~700万円)といわれている。
2022年末に初号機の納車が予定されているものの、衝突試験や車両として適合を受けなければならないハードルが待ち構えており、実際に納車され公道を走行するかどうかは不明だ。
とはいえ、この夏には既に2万台以上の予約を受け、今では3万台を超えているといわれている。Aptera Motorsのソーラーカーに対する期待の高さを反映しているともいえよう。