片道1万8000円! 豪華夜行バス「ドリームスリーパー」はなぜ週末しか運行しないのか
ドリームスリーパーは豪華な夜行高速バスとして注目を浴びているが、金土日のみしか運行されない。なぜか。
東海道新幹線との価格比較

至れり尽くせりのぶん、運賃も片道1万8000円と割高だ。JR夜行高速バス「ドリーム号」は8000円前後、「グランドリーム号」は9500円程度のため、約2倍の価格である。
東海道新幹線を使った場合、東京から新大阪までの運賃は8910円であり、指定席特急料金が「のぞみ」は5810円、「ひかり」は5490円だ。合計額は、
・のぞみ:1万4720円
・ひかり:1万4400円
となるが、ドリームスリーパーより割安だ。新幹線とドリームスリーパーでは、
・運転の時間帯
・利用目的
・利用者層
が大きく異なるため、単純に比較できない。
定員11人と少ないため、池袋~大阪間で毎日運行するだけの需要は見込める。だが、共同運行相手だった両備バスがコロナ禍での需要減少を理由に、2022年4月22日に運行から離脱したため、週末だけの運行になった。
本来なら、関東バスが車両を増備して毎日運行してもよいのだが、そのようにならないのは、利益率がよくないからである。片道運賃が1万8000円でも、定員が11人であれば、たとえ満席で輸送しても19万8000円にしかならない。
また、関東バスは新宿から天理駅、桜井駅、八木駅、近鉄高田駅などを経由して、五條市までの夜行高速バス「やまと号」や、新宿発羽後本荘行きの夜行高速バス「エクスプレス鳥海号」なども運行している。これらは1-1-1の独立3列の座席配置で、定員は30人だ。