片道1万8000円! 豪華夜行バス「ドリームスリーパー」はなぜ週末しか運行しないのか

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ドリームスリーパーは豪華な夜行高速バスとして注目を浴びているが、金土日のみしか運行されない。なぜか。

ハイグレードな完全個室のバスに乗車

ドリームスリーパーのデラックス座席(画像:堀内重人)
ドリームスリーパーのデラックス座席(画像:堀内重人)

 ドリームスリーパーは、池袋駅西口の7番乗り場から22時50分に発車する。池袋から大阪までは500km以上あるため、ふたりのドライバーで乗務を行う。彼らは高速バスの運転に秀でた精鋭であり、同車専用の制服(1着約20万円)を着用している。これが利用者に「高級感」を提供し、他事業者との差別化を図っている。

 ひとりのドライバーが改札を行い、もうひとりのドライバーは床下の荷物置き場へ手荷物を収納する。約2時間運転して、ドライバーは交代する。

 全室、扉が付いた完全個室だ、夜行高速バスのため、靴を脱いでから乗車する。バスの車内というより、高級ホテルような雰囲気である。個室もカーテン1枚で仕切るのではなく、きちんと扉が備わっており、セキュリティーという面でも安心だ。

 個室にはひとり用の電動式リクライニングシートが配置され、背もたれの傾斜やレッグレストも電動で行える。ドライバーいわく、「この座席は体に掛かる重力を考えて設計されているため、疲れにくくなっています」とのことだった。

 また、大型の折り畳み式テーブルとWi-Fiが備わっている上に、USBポートが備わっているため、パソコンをテーブルに置いて仕事をする以外に、スマートフォンにも充電できる。

 そのほかに、備え付けのオーディオ用ヘッドホンやハンガー、持ち帰りが可能なスリッパ、アイマスク、耳栓、歯ブラシなどのアメニティーグッズ、そしてプラズマクラスターイオン発生機など至れり尽くせりである。共有設備は温水洗浄機能付きのトイレ、女性客を意識したパウダールームもある。それゆえ、ドリームスリーパーは定員が11人と、非常に定員が少ないのだ。

 池袋駅西口を発車すると途中で新宿駅に立ち寄るが、駅前のバスタ新宿ではなく、新宿駅西口の14番乗り場に到着し、ここで乗客を乗せる。その後は首都高速道路や東名高速道路などを走行し、南海なんばの高速バスターミナルへ午前6時30分に到着する。乗客を降ろした後、JR大阪駅前、高架下の桜橋口アルビ前へ向かう。

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