群馬の名湯「草津温泉」 いまや車でアクセスも、昭和中期までは直通列車が走っていた!

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草津温泉への公共交通機関を使ったアクセスは現在、三つに限定されるが、かつては鉄道で直接行くことができたのをご存じか。

軽井沢から草津まで3時間の旅

昭和前期の地図。「かるゐざは」の北に「しんかるゐざは」の記載がある(画像:国土地理院)
昭和前期の地図。「かるゐざは」の北に「しんかるゐざは」の記載がある(画像:国土地理院)

 古より名湯として名高い草津温泉は、明治末期、交通の面で難ありだった。この問題を解決するため、新軽井沢駅(長野県北佐久郡軽井沢町)から草津温泉駅(群馬県吾妻郡草津町)までの鉄道建設計画が浮上。やがて国からゴーサインが出て、新軽井沢駅は国鉄軽井沢駅の近くに置かれることになった。

 線路の建設工事は、1913(大正2)年11月にスタート。2年後には草津軽便鉄道の名称で部分的に開業となった。当初は蒸気機関車だったが、1924年2月に社名が草津電気鉄道に変更され、同年11月に新軽井沢~嬬恋間の電化が実現、1926年9月に全線(新軽井沢~草津温泉間)が開業した。

 ただし、建設に際してはコストダウンが重視されたため、レールが軽量で軌間が狭い軽便鉄道の方式が採用された。またトンネルを掘らず、急カーブやスイッチバック(ジグザグ状に敷かれた線路)も点在した。そうした事情から運行時の最高速度が遅く、軽井沢~草津間の55.5kmの走行に2時間半~3時間も要していた。

 草津電気鉄道の駅は次の通りだ。

 新軽井沢駅~旧道駅~旧軽井沢駅~三笠駅~鶴溜駅~小瀬温泉駅(当初は小瀬駅)~長日向駅~国境平駅~二度上駅~栗平駅~湯沢駅(臨時)~北軽井沢駅(当初は地蔵川駅)~吾妻駅~小代駅~嬬恋駅~上州三原駅~東三原駅~万座温泉口駅~草津前口駅~谷所駅~鳥の窪駅~草津温泉駅

 単に軽井沢と草津を最短ルートで結ぶのではなく、旧軽井沢、北軽井沢、小瀬温泉、嬬恋、万座温泉など、現在は観光地として発展している地区も経由している点に注目したい。

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