荷物輸送は「ローカル線廃止」を阻止できるか? バス転換の前に考えたい、線路の有効な使い道とは

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昨今のトラックドライバー不足解消や地球温暖化対策をふまえると、鉄道荷物輸送はローカル線を救う切り札になり得るのではないだろうか。

活況を呈すJRの鉄道荷物輸送

北海道新幹線(画像:写真AC)
北海道新幹線(画像:写真AC)

 JR各社において、新幹線や在来線を利用した「荷物輸送」が、にわかに活発になりつつある。JR1社単独で行う事例をはじめ、複数のJRが連携する事例や、他の事業者と共同で取り組む事例もある。

 実は、現在のように道路が発達していなかった頃、貨物輸送だけでなく荷物輸送も鉄道が中心だった。昨今のトラックドライバー不足解消や地球温暖化対策をふまえると、鉄道荷物輸送はローカル線を救う切り札になり得るのではないだろうか。

 鉄道のメリットである

・速達性
・定時性

を生かした鉄道荷物輸送が、にわかに活況を呈している。というのは、鉄道各社が新型コロナウイルス感染拡大により落ち込んだ輸送収入を補うべく、絶滅の危機にひんしていた鉄道荷物輸送に活路を見いだしたからだ。

 JR北海道は2021年3月から、JR九州は2021年5月から、新幹線を利用した荷物輸送サービスを開始した。JR東日本は2021年10月から、もともと行っていた「新幹線レールゴー・サービス」を引き継ぐ新たなサービスを、東北新幹線、上越新幹線で開始している。

 JR各社が単独で行うサービスだけでなく、JR北海道とJR東日本は北海道・東北新幹線を、JR東日本とJR西日本は北陸新幹線を利用して荷物を輸送している。また、JR東海とJR西日本が、東海道・山陽新幹線を利用した荷物輸送の実証実験を行った。

 新幹線だけでなく、在来線においても荷物輸送サービスが実施されている。JR四国は、特急列車を利用したJR特急便荷物(レールゴー・サービス)を、JR西日本は在来線単独のサービスを開始するとともに、在来線特急と新幹線を組み合わせた実証実験を行った。