70~80年代の日本で大活躍! イギリス名門バイクの「エンジン」がライダーを魅了し続けたワケ

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イギリスの名門モーターサイクル「トライアンフ」。1930年代に注目を集めたそのメーカーのエンジンは、70~80年代の日本で大いなる活躍を見せた。半世紀を超えてライダーやレーサーに愛されたその軌跡をたどる。

1885年創業の世界的老舗

1938年型のトライアンフ・スピードツイン。トライアンフのツインの名声はここから始まった初代。現車はアメリカで保存されているフルオリジナルモデル(画像:浅野良)
1938年型のトライアンフ・スピードツイン。トライアンフのツインの名声はここから始まった初代。現車はアメリカで保存されているフルオリジナルモデル(画像:浅野良)

「トライアンフ」というモーターサイクルがある。イギリスの名門であり、最新のハイパフォーマンスモデルからクラシカルな趣のあるモデルまでラインナップすることで、日本国内でも高い人気を誇っている輸入車である。

 トライアンフは1885年に創業した貿易会社をルーツとし、1902年からモーターサイクル製造に着手するなど、世界でも有数の歴史を誇るモーターサイクルブランドでもある。

 そしてその歴史において一貫している評価はというと、いつの時代も揺るぎない最高のパフォーマンスというものだった。

 トライアンフがその名声を高めるきっかけとなったのは、1938年に発売した5Tスピードツインだった。

 カリスマ性のある主任設計者だったエドワード・ターナーが、自信を持ってリリースした500ccOHV 2気筒エンジン搭載の高性能モデル。軽量の車体とパンチのあるパワー特性とともに、スピードツインは瞬く間に人気車となっていった。

 スピードツインの500ccエンジンは、ほどなくしてさらなる高性能モデルのタイガー100へと発展。第2次世界大戦後には排気量を650ccに拡大した6Tサンダーバードと、その高性能型であるタイガー110へと進化の道を重ねた。

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