なぜMaaSは「実証実験レベル」で終わってしまうのか? 繰り返される失敗、理想的なモビリティサービスの在り方とは
欧州や日本では都市型/地方型のモビリティサービスの在り方が模索されている。その一方、サービスの開発には失敗パターンが多く潜んでいる。いったいなぜなのか。
事業化すべき課題の見極めを
新規事業開発の成功率はセンミツ(1000個に三つ程度しか成功しない)と言われるほど不確実性の高いものであり、「やってみないと分からない」という領域が多分に含まれる。
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だからこそ、PoCを通じて事業性を評価することは重要ではあるものの、これ以上、PoCをPoCで終わらせないためにも、
「本当にこの課題はわれわれが解決すべき課題(=事業化すべき課題)なのか」
を、PoCの前段階で正しく評価することが必要だ。
日本は世界でも有数の課題先進国で、高齢化や過疎化による各地域の移動課題は年々増加しており、その多くが未解決となっている。
だからこそ魅力的な市場と捉えることが可能であり、各地域で持続可能なモビリティサービスを作るためにも、まずは数多くの課題のなかで「われわれが事業として解決すべき課題は何か」を冷静に見極める必要があるのではないだろうか。