なぜ過積載の撲滅は「適正運賃」への第一歩となるのか? 特車ルール厳格化が拓くホワイト物流、持続可能な輸送網の構築とは

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年間14万から15万回に上る重量超過を受け、国交省は2026年度中に特殊車両の刑事告発基準を厳格化する。違反の過半数が無許可という輸送現場の重い課題に対し、この締め付けはインフラ保護に留まらず、低運賃に苦しむ事業者と荷主の関係を適正な形へ戻せるのか。サプライチェーン全域へ及ぶ構造転換の行方を追う。

特車厳罰化が促す物流構造の転換

トレーラー(画像:写真AC)
トレーラー(画像:写真AC)

 国土交通省が2026年度中に行う道路法に基づいた特殊車両への取り締まり、そして刑事告発基準の改定。これがモビリティ産業における法令順守のあり方を、底の方から大きく変えていくかもしれない。

 路面下での検知とナンバープレートの読み取りを連動させたWIM(自動重量計測の仕組み)による調査結果が、その背景にある。2021年度から2023年度にかけて確認された重量超過は、実に年間14万から15万回。さらに2023年度に違反が発覚した約9000業者のうち、過半数を占める約5000業者がそもそも許可を得ていない無許可運行だったという。輸送の現場で、ルールがどれほど見過ごされてきたかがうかがえる。

 こうした事態を受け、国交省は行政指導の基準を「2年で20回」へと広げ、重大な構造物の損壊が起きた際には通行止めの有無に関わらず刑事告発に踏み切る方針を固めた。適切な輸送管理を促すこの新しい基準。それは運送事業者と荷主の関係性を適正な形へ戻し、多軸車両の導入といった技術への投資を呼び込む。

 そこからサプライチェーン全体の持続可能性を高める広範な変化へと、つながっていくはずだ。

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