なぜ岡谷JCTの事故は「41件」増えたのか? それでも工事を止められない根本理由
開通から半世紀を超え高経年化が進む日本の高速道路。2026年5月、運用40年の重要拠点・岡谷JCTで、経済の血流を維持しながら直す大規模工事が再開された。最大8~9kmの渋滞や146件に達した事故という負担のなか、安全への投資と社会活動をどう調和させるか。全国が直面する課題の最前線を追う。
全国の拠点に共通する課題

日本には岡谷JCT以上に古い拠点が多い。中央道と東名高速道路をつなぐ愛知県の小牧JCTは1972(昭和47)年10月から、名神と北陸自動車道が合流する滋賀県の米原JCTは1980年4月から、名神・中国自動車道・近畿自動車道が交わる大阪府の吹田JCTは1979年5月から使われている。日本の経済を長年支えてきた大動脈であり、老朽化にともなう長期的な作り替え計画が着実に進む。
こうした合流点は毎日膨大な数の車が通り抜け、経済活動の頼りとなっている。すべての道を止めることは難しく、場所を小わけにして工事を行いながら使い続ける手法が一般的だ。
車の流れを保ちながら寿命を延ばす運用の縛りは、今後のインフラ維持における共通の土台となる。安全への投資と、それにともなう渋滞や時間的損失の釣り合いをどう取るかは、全国共通の課題である。