自動運転中のスマホ操作、日本はOKなのに「イギリスはNG」 いったいなぜなのか?
2022年4月、日本では自動運転レベル4を可能とする改正道路交通法が可決成立。またイギリスでは、レベル3の規則変更が発表された。各レベル下で「できること/できないこと」は各国で分かれる。その違いをリポートする。
自動運転「レベル3」、各国で違いも
2022年4月19日(火)、日本では自動運転レベル4を解禁する改正道路交通法が可決成立した。
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これにより、人による運転を必要としない車両が2022年度のうちに公道を走る可能性が見えてきた。運転者の乗車さえ求められないので、過疎地の遠隔監視による無人運転のバスが実用化されるようになる。
日本はドイツに次いでレベル4の導入を実現し、世界をリードする。
レベル区分は“世界共通”
このレベル区分だが、アメリカのSAE(Society of Automotive Engineers、自動車技術者協会)が作成したものが世界のスタンダードになっていて、日本も参考にしている。
レベル0から5の6段階があり、運転操作が完全に人(運転者)によるのが「レベル0」、完全にシステムによるのが「レベル5」となる。
運転操作の主体が誰(何)なのかという点からみると、現行のレベル3がちょうど中間地点に当たる。レベル2までが人主体であり(運転支援)、レベル3からシステム主体(自動運転)となるのだが、レベル3では人の運転も要るからだ。
レベル3では、高速道路など特定の条件において、アクセル・ブレーキ操作、ハンドル操作といった全ての運転操作がシステムによって行われる状態が基本にある。しかし高速道路の出口に近づくなどシステムの対応できる範囲から外れそうになるとき、人がいつでも運転を交代できるよう備えていなければならない。
レベル4となると人は運転しないのだが、レベル5との違いは、運転操作が行われるのが限定された条件下にあることである。