103億円の営業赤字でも「5期連続増益」のナゾ――「JR四国」で加速する収益源の多角化 鉄道依存から転換は進むか

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営業赤字103億円を抱えながら、経常利益は74億円の黒字――。JR四国の決算からは、公的支援に加え、子会社取引やM&A、投資事業まで組み合わせた独特の収益構造が浮かび上がる。本業以外が売上の約7割を占める現状を追った。

M&Aやファンド、投資の側面

伊予西条駅に停車する特急列車(画像:銀河鉄道世代)
伊予西条駅に停車する特急列車(画像:銀河鉄道世代)

 もう一点、注目されるのが、同社によるM&Aの動きである。

 同期の連結営業収益は前期より235億円増えたが、このうち181億円はビジネスサービス部門の増加分だった。この大部分は、M&Aによって連結対象となった四国医療器(2024年度決算の売上は174億円)による上積みとみられる。

 親会社が切り離して子会社化した会社が内部で育った企業だとすれば、M&Aで取得した会社は、もともと外部資本の企業である。

 こうした企業は、既存の子会社と異なり、親会社からの受注に大きく頼っていない場合が多い。グループ入りした時点から利益面で貢献する可能性もある。

 また、将来的には親会社との相乗効果も期待されるが、取得時点では事業の結び付きが強いとは限らず、性格としては株式投資に近い面もある。

 なお、JR四国単体の営業外利益に含まれる基金運用益には、前述した機構への貸付利息のほか、有価証券利息や配当も含まれている。基金運用益以外にも、有価証券による利益が計上されていた。

 103億円の営業赤字が74億円の経常黒字となった主な要因は、機構への貸付利息とみられるが、株式投資でも一定の利益を確保していたことになる。

 また、JR四国は2023年10月、ファンド「JR四国・リレーションシップ1号投資事業有限責任組合」を立ち上げている。

 運用期間は10年、規模は20億円で、JR四国が全額を出資している。投資対象は、四国地域の発展につながる全国の中堅・中小企業やスタートアップ、新設企業としている。

 ただ、公式サイトによれば、2026年5月22日時点の投資先は1社にとどまっており、現時点では活発な投資活動を進めている状況には見えない。

 営業収益に含まれるかどうかは別として、JR四国の投資事業の動きにも目を向ける必要がありそうだ。

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