「再開発したのに、なぜ不便なのか?」 小岩駅前“評価3.2”施設が映す、下町再開発の大難題
2033年まで続く小岩駅前の大規模再開発。しかし、開業した「ファスタ小岩」では空きテナントや複雑な館内動線が目立ち、グーグル評価は3.2に低迷する。下町再開発が抱える現実と、街の個性をどう残すかを追った。
空室と特殊動線に喘ぐ3号館

ファスタ小岩のなかでも、「オーケー小岩駅前店」が入る「III」の状況は、ほかの2館以上に厳しい。1階と2階には有名スーパーのオーケーストアが入っているものの、3階と4階にはテナントがまったく入っていない。実際、2階より上へ向かうエスカレーターは閉鎖されていた。一応、3階と4階へは階段で上がれるが、なかへ入ることはできなかった。
また、オーケーの館内動線もかなり独特だ。売り場の入口は2階にあり、1階からは入店できない。しかも、2階で買い物を終えても、会計のためには1階のレジまでエレベーターか階段で下りなければならない構造になっている。なお、前述のエスカレーターは店舗の外側にあるため、買い物途中では使えない。
この動線には不満の声も多いようだ。グーグルマップの口コミを見ると、
「2階が入口専用、1階が出口専用となっており同線が悪く非常に利用しづらい」
「導線の悪さだけでどんなメリットがあっても使う気になれない」
といった意見が目立つ。また、専用駐車場がないことや、駐輪場の場所がわかりにくいことへの不満も見られた。こうした点も重なり、オーケー小岩駅前店のグーグルでの評価は3.0点(2026年5月15日時点)と、低い水準になっている。同じ葛飾区にあるオーケーの店舗では、四つ木店が3.8点、綾瀬店が3.6点(いずれも2026年5月15日時点)であることを考えると、かなり目立つ低評価といえる。
グーグルマップの口コミを見る限りでは、オーケーストアの商品そのものへの不満はあまり見当たらず、営業内容に大きな問題があるとはいいにくい。それだけに、「III」の建物構成が利用者に負担を与えている様子がうかがえる。