かつては「キューポラの街」――特急ゼロの埼玉60万都市が、賃貸ランキング“4冠独占”したワケ

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埼玉県で賃貸需要が最も集中した街はどこか。答えは人口約61万人の川口市だ。2025年12月~26年2月のPVで全タイプ首位を独占。特急が止まらない駅でありながら、都心25分圏と抑制された家賃が生む“実利優先”の都市構造が、市場の選択を変え始めている。

全属性制覇と都心近接の吸引力

川口市(画像:写真AC)
川口市(画像:写真AC)

 アットホーム(東京都大田区)が2026年4月8日に発表した「アットホーム 賃貸・街ランキング 埼玉県編」によると、県南東部に位置する川口市が不動産市場で圧倒的な存在感を示した。2025年12月1日から2026年2月28日までの物件詳細ページ閲覧数(PV数)を集計した結果、同市は前年に続き総合1位を獲得。シングル、カップル、ファミリーの全部門で首位を独占した。

 2位には東武東上線やJR川越線が通る川越市、3位には巨大商業施設「イオンレイクタウン」を擁する越谷市が入った。ファミリー層では春日部市の支持も厚い。観光名所や集客施設を持つ他市を抑え、川口市が全属性でトップに立った意義は大きい。

 JR川口駅から池袋駅まで約20分、東京駅まで約25分という都心への近さが、利便性を求める層の支持を集めている。東京都に隣接する立地が、世帯構成を問わず幅広い需要を吸収した形だ。特定の層に偏らず、社会全体の居住ニーズに応える地力が、今回の順位を支えたといえる。

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