日本車ついに「首位陥落」――トヨタは6年連続“王者”孤軍奮闘も、国別で中国逆転、勢力図を塗り替える構図を考える
2025年の世界新車販売で中国勢は約2700万台と日本の約2500万台を上回り首位に浮上した。一方で企業別ではトヨタが1132万台で首位を維持。EV政策や価格競争の変化を背景に、台数順位だけでは測れない産業構造の揺らぎが鮮明になっている。
日本車が苦戦する条件

日本勢が直面している課題は、中国市場ではっきりしてきた。「価格とEVの性能」が競い合う環境への対応が十分でない点にある。EVへの移行と強い価格競争が同時に進む市場では、日本メーカーが長年積み上げてきた強みが生かしにくくなっている。
ホンダは販売台数が8%減の352万台に落ち込み、とくに中国では前年比24%減の64万台と厳しい状況にある。上場後では初となる最大6900億円の赤字見通しは、EVという性能差が小さい製品のなかで、ブランドによる上乗せ価値を保てなくなった結果といえる。製品の価値の中心がエンジンの性能から、半導体の処理能力や操作のしやすさへ移るなかで、日本勢は不利な立場に置かれている。
大きな投資の負担も経営を圧迫している。ホンダが示した2.5兆円の投資に加え、世界全体でのEV関連の損失は70兆円に達する見通しだ。販売の落ち込みと投資の増大が重なり、各社の業績は大きく揺れている。日産も4%減の320万台で11位となり、2004年以降で初めて上位10社から外れた。日本国内でも15%減の40万台と苦戦が続く。
投資の負担を避けるために事業を縮めれば、将来の大量生産による利点を失い、さらに競争力を落とすおそれがある。中国勢のように規模の拡大を前提とした動きに対し、日本勢は自社の位置を守ることに力を割かれている。