「全面戦争にはならない?」 ハメネイ師死亡で揺らぐ最短航路、喜望峰迂回が日本車メーカーに強いる“3週間”の遅れ

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2026年2月、米国とイスラエルによる対イラン空爆で最高指導者ハメネイ師が死亡し、中東の緊張は一気に高まった。ホルムズ海峡の封鎖リスクや原油高は、物流、技術開発、市場戦略まで揺らす。揺れる情勢の下で、自動車産業はどのような経営判断を迫られるのか。

長期化の可能性と米国政治の影響

イスラエル国旗(画像:Pexels)
イスラエル国旗(画像:Pexels)

 今後の展開について、筆者(和田大樹、外交・安全保障研究者)は中東全域を巻き込む全面戦争にまで広がる可能性は高くないと見ている。とはいえ、イスラエルのネタニヤフ政権の状況を見れば、楽観もできない。今回のイラン攻撃は国内で強い支持を集めており、政権の立場を考えても、イランの現体制が崩れるまで圧力を続ける動きは当面続くとみられる。

米国のトランプ政権の姿勢は読みづらいが、イスラエルが独自の判断で軍事行動を続ける可能性は十分ある。そうなれば、イラン側も体制の存続をかけて対抗するしかない。結果として、軍事的な緊張と報復の応酬が長く続く展開は避けにくいだろう。

 ただし、情勢は次第に落ち着くのではないかという見方もある。その理由としてよく挙げられるのが、米国のトランプ大統領の姿勢だ。トランプ氏は、イラク戦争やアフガニスタン戦争のように米国が長期の戦争に巻き込まれる状況を強く嫌ってきた。中東への全面的な軍事介入にも消極的な立場を取っている。

さらに、2026年秋には中間選挙を控えている。支持率を下げかねない長期関与や戦費の拡大には、政権としても慎重にならざるを得ないだろう。トランプ氏は金融市場の動きを重視することで知られている。中東情勢の悪化が米国経済や株価を揺らすと判断すれば、イランへの関与を早い段階で弱め、政治的に決着を急ぐ展開もあり得る。

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