「ここまで沈むとは……」 ホンダ、最大6900億円の最終赤字――ハイブリッド強化で描く復活シナリオ、ネットの声とともに読み解く
本田技研工業は2026年3月期、最大6900億円の赤字転落を発表。過度な電動化投資の清算として最大2兆5000億円の損失を見込む同社の判断は、HV強化による現実的な収益回復への転換点を示す。
EV市場の減速
2024年に入り、北米のEV市場は急激な失速を見せた。インフラ整備の遅れや車両価格の高騰、さらには補助金制度の不透明化といった負の要素が重なり、普及の速度が物理的な限界に突き当たった。これを受け、ホンダは北米で予定していたEV3車種の開発と販売の中止を決定した。
具体的な対象は、次世代の主軸を担うはずだった「ゼロシリーズ」のスポーツタイプ多目的車(SUV)とセダン、そして高級ブランドの「アキュラRSX」だ。早期に獲得すべき層への普及が一段落したことで、一般層への浸透が進まない状況が顕在化した。ネット上では
「航続距離の短さや充電の手間を考えれば、高価な車両に見合う価値を見いだせない」
「生活者の視点が欠けていたのではないか」
という厳しい反応が目立つ。
政治的な変動を組織的に吸収しきれず、投入した資産が利益を生まない重荷に変わるのを避けるための断腸の決断である。普及の予測が困難な状況に固執せず、現時点で損失を確定させることで、限られた経営資源のさらなる毀損を食い止める狙いがある。