「8回以上の督促」さえ拒否―― 電動キックボードで全国初の書類送検、“免許不要制度”の構造的欠陥とは

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都市で急増する電動キックボードの多くは、免許不要の「特定小型原動機付自転車」。制度開始から約2年、警視庁は講習命令を拒否した男性を全国初めて書類送検した。事故は2025年に280件、9割に違反が絡む。利便性を優先した新モビリティは、統治コストという新たな課題を突きつけている。

事故の実態

特定小型原動機付自転車の交通事故発生状況(令和7年中)(画像:警視庁)
特定小型原動機付自転車の交通事故発生状況(令和7年中)(画像:警視庁)

 制度の運用開始から約2年が経過し、統計データには無視できない傾向が表れている。警視庁のまとめによると、2025年における特定小型原動機付自転車の交通人身事故は280件に達しており、前年と比べて増加した。

 発生時間帯は朝の通勤や通学の時間に集中している。特に8時から10時の間が最多となっており、移動の速さを求める時間帯に事故が多発している傾向がある。利用者の年齢層を見ると、全280件のうち20代による事故が120件と約4割を占めている。

 若年層の間で便利な移動手段として選ばれている一方で、安全の確保が追いついていない。発生した事故のうち約9割において何らかの交通違反が確認されている。具体的な内容はハンドルやブレーキの操作ミスが最も多いが、信号無視や酒酔い運転といった重大な違反も発生している。

 事故の形としては車両単独の事故が84件で最多となっており、出会い頭の衝突も目立つ。これらの事実は、事故の多くが車両の不具合ではなく、利用者の運転の仕方に問題があることを示している。

 もともとの仕組みは講習を通じてルールを守らせることを想定していたが、実際には違反が極めて高い割合で事故に結びついている。効率的な移動を優先するあまり、安全を軽視する利用者の行動が今の交通ルールを形骸化させているのだ。

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