日産の逆襲? 「中古EVは消耗品か、資産か」――旧型リーフの電池状態を公式証明、本当に価値は守れるのか

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EV中古市場は「レモン市場化」の危機に直面。日産は旧型リーフを対象に電池劣化を公式証明し、千葉で実測データを蓄積。価格安定と残価モデル維持を狙う攻めの一手だ。

EV市場の弱点は電池の見えなさ

リーフ(画像:日産自動車)
リーフ(画像:日産自動車)

 電気自動車(EV)の普及が進むなかで、業界全体を脅かす弱点が浮き彫りになっている。それは中古市場の機能不全だ。

 ガソリン車などの内燃機関車であれば、走行距離や整備履歴を確認すれば車両の価値を高い精度で推測できた。だがEVは勝手が違う。たとえ走行距離が短くても、急速充電の頻度や保管環境によって電池が著しく劣化している恐れがあり、逆に距離を走っていても状態が良い場合もある。

 客観的な査定基準が確立されていないため、市場価格は常に最悪のシナリオを想定したリスクを織り込んで低く見積もられる。

 ここで発生している事態の核心は、情報の非対称性による市場の劣化だ。電池の内部状態は外部から判別できず、買い手はリスクを避けるために一律に安値をつける。結果として大切に乗られた良質な車両までもが市場から正当な評価を得られず、売却価格が押し下げられる。質の悪い商品が良質な商品を駆逐する、いわゆる「レモン市場」の様相を呈している。

 EVは移動手段としての道具である前に、残価設定ローンなどの金融商品によって支えられる資産としての側面が強い。価格が乱高下し、将来価値を予測できない商品は、市場からの信頼を失い、普及の歩みを止める。

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