「使いにくかったと認めます」 JR東日本が異例の自省――評価1.7の「えきねっと」に自らメス、新アプリは客離れを食い止められるか?
会員1000万人超、アプリ評価1.7。老朽化した「えきねっと」をJR東日本が自ら否定し、予約手順を21から4へ削減する「JRE GO」に踏み切る。狙いは利便性向上だけではない。Suica軸で紙きっぷを縮小し、収益と顧客接点を取り戻す構造転換の一手である。
「使いづらい」を公式に認めた転換点

新幹線の切符をネットで取ろうとして、ため息をついたことのある人は多いはずだ。とりわけ「えきねっと」への風当たりは強く、登録の手間やスマホでの見づらさ、確認事項の多さといった不満が絶えない。使いにくさがニュースの題材になるほど、状況は切迫している。
こうした声に、JR東日本がついに動いた。2026年2月16日、同社は新たな予約サービス「JRE GO」を秋に始めると明らかにした。4月からは試験的な運用も行うという。この異例の発表は、見方を変えれば会社による“自省録”のようにも映る。自分たちが提供してきた仕組みが使いにくかったことを、作り手自らが認めたわけだ。
背景には、2000年代から使い続けてきた仕組みの重みがある。あらゆる路線の複雑な運賃計算をすべて背負い込んだ巨大な土台が、今のスマホ時代の速さに追いつけなくなった。
使い勝手が悪いままでは、客は空の便や高速バスへ逃げてしまう。JR東日本が自らの不備を認めてまで新サービスを急ぐのは、予約の入り口を外部のIT企業に奪われ、客とのつながりが途絶えることに強い危機感を抱いたからに違いない。