「街の動き、丸見えに」 人流ビッグデータで読み解く交通・観光・都市、もはや“経験と勘”の時代は終わったのか?

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モバイル端末の位置情報を活用した人流ビッグデータが、防災や交通、観光の最適化を加速している。自治体や企業は24時間365日、数百万件規模の移動履歴を解析し、混雑緩和や経済活動の効率化に活用している。

ダイナミックプライシングの拡大

 人流ビッグデータの活用が進むなか、商品やサービスの需要に応じて価格を変動させるダイナミックプライシングの導入が広がると予想される。特に公共交通サービスでは、時間帯ごとの人流統計を算出しやすくなるため、混雑度に応じた時間帯別運賃を導入するエリアが増える見込みだ。道路料金への導入例もあり、東京湾アクアラインのほか、海外ではロンドンやシドニーで常時運用されている。

 さらに、AIやシミュレーション技術を用いた「人流予測情報提供サービス」の運用も進むだろう。過去数年分のデータからAIが将来の移動需要を算出し、業務効率の向上だけでなく、運行本数や運行間隔の最適化も可能になる。乗客は混雑を避けた移動経路を選びやすくなる点も利点である。

 加えて、仮想空間上に現実空間の対象やシステムをリアルタイムで表現するデジタルツイン技術の発達も見込まれる。この技術を実用化すれば、将来の変化を仮想空間で繰り返しシミュレーションできる。最適化された行動を現実空間にフィードバックすることも可能である。近年、人流デジタルツインの研究が進み、多くの業界が導入に意欲を示している。

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