大阪・南河内「交通消滅」の瀬戸際! 金剛バス「廃止」から2年、自動運転は本当に地方を救えるのか?

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南河内で進む“交通の空洞化”が、いま臨界点を迎えている。金剛自動車撤退で1日200本の路線が消え、代替策として期待された自動運転バスも中国製EVの不具合で暗礁に。通勤通学を支える地域交通は持ちこたえられるのか。人口減と人手不足が重なる現場の実像に迫る。

万博レガシーの実装実験

実証実験北部ルートの起点になる上ノ太子駅(画像:高田泰)
実証実験北部ルートの起点になる上ノ太子駅(画像:高田泰)

 運行に使用する車両は大阪・関西万博で会場内輸送を担った中型バス「F8 Series4-Mini Bus」2台。

・富田林駅から河南町役場、千早赤阪村役場へ向かう8.3kmの「南部ルート」
・上ノ太子駅から太子町役場、近つ飛鳥博物館(河南町)を目指す7.9kmの「北部ルート」

をそれぞれ1日4往復程度走らせる。3年ほど実証実験で運行し、本格運行に移す計画だ。

 府と大阪メトロは11月中に客を乗せないテスト走行に入ったあと、2026年4月から

・1台が客を乗せて「自動運転レベル2(システムが運転を補助)」
・もう1台が客を乗せない「自動運転レベル4(特定条件下で完全自動運転)」

で走ることにしていた。ところが、準備を始めた矢先に万博の自動運転バスに不具合が相次いで見つかる。

使用車両に不具合が続出

実証実験ルートとなる太子町の国道166号(画像:高田泰)
実証実験ルートとなる太子町の国道166号(画像:高田泰)

 国土交通省が中国製車両を販売したEVモーターズ・ジャパン(福岡県北九州市、EVMJ)に全車点検を求めた結果、複数車種の全317台のうち、3割を超す113台で不具合が確認された。国交省は10月、EVMJに立入検査している。

 南河内での運行に使用される中型バスの同型車両85台のうち、38台は油圧をブレーキに伝える前輪ブレーキホースの設計に不備があり、ハンドル操作時に車体に接触する不具合が見つかった。残り47台もブレーキホースに穴が空き、制動力を低下させる可能性があるとみられている。

 EVMJは海外自動車メーカーの正規ディーラーを通して輸入していない。このため、国交省は

「リコール(回収・無償修理)対象外」

の並行輸入車に該当するとしていたが、ブレーキホースの不具合が保安基準に抵触すると判断し、EVMJにリコールするよう行政指導した。

 これを受け、EVMJは11月末、ウェブサイト上で取引先や乗客に謝罪するとともに、中型バス計85台のリコールを国交省に届け出ている。EVMJの自動運転バスに対する不安は広がる一方で、南河内での実証運行どころの話でなくなってきた。

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