車いす試乗体験! 股関節を悪くしたライターが思わず感動、メトロ駅員の迅速対応とは

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足を悪くしたことをきっかけに、車いすに試乗することになった筆者。果たして、どんな体験だった?

「自走式」「介護式」とは何か

筆者が借りた車いす(画像:増田剛己)
筆者が借りた車いす(画像:増田剛己)

 筆者(増田剛己、モビリティ甘口評論家)は以前から右の股関節が痛くなり、つえを突いて歩いていた。最近は左側の股関節も痛くなり、いよいよ歩行そのものが困難になってきた。先日、住んでいる台東区で車いすを無料で貸してくれるサービスがあるとを知り、まだ歩けるうちに借りに行こうと思った。

 自宅から約1kmのところに貸出場所があったので、つえを突いて向かった。担当者いわく、書類などに必要事項を記入すれば約3か月無料で貸してくれるという。ありがたい。早速借りることにした。

 記入し終えると、担当者から「自走式」がいいか「介護式」がいいかと聞かれた。乗る人が自分で動かせるものが自走式で、誰かに押してもらうのが介護式だ。家まで車いすで帰ろうと思っていたので、自走式をお願いした。

「はい、どうぞ」

と車いすを提供された。そこで教えられたのは折りたたみ方などだった。動かすことについては何も教えられないので、本当に大丈夫かと恐る恐る座ってみる。ああ、楽ちん。なるほど、動かし方はすぐに分かった。

 タイヤの外側にある鉄の輪っかを持ち、前に回せば進むのだ。痛い足を引きずるように歩く筆者にとって、座ったまま移動できるのはなんともうれしい。

 しかし、自宅に向かっているとすぐに不安が襲ってきた。言わずもがな、道路は車いす用に作られていない。歩道には傾斜があって、気をつけないと車いすがその傾斜に向かって進んでしまう。まっすぐ進もうとするだけでも腕力が結構必要だ。

 また横断歩道などを渡るときや、車道から歩道に行くときにちょっとした段差があり、それを乗り越えられないこともある。そんなときは降りて、車いすを押した。いやはや思った以上に大変だ。

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