車いす試乗体験! 股関節を悪くしたライターが思わず感動、メトロ駅員の迅速対応とは

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足を悪くしたことをきっかけに、車いすに試乗することになった筆者。果たして、どんな体験だった?

改札を通るまでが大変

上野駅周辺のバリアフリールート(画像:増田剛己)
上野駅周辺のバリアフリールート(画像:増田剛己)

 筆者は足の治療のために病院に通っているが、病院は結構遠く、電車を乗り継いでいる。せっかくなので、借りた車いすで病院まで行ってみようと思った。ひとりでは不安なので、妻に車いすを押してもらって移動することに。

 ただ、いきなりは不安だ。そこで妻の休日に車いすを押してもらい、自宅近くの公園まで行ってみることにした。普通に道路を進むには問題ないが、段差がある場所では乗り越えるのが結構大変だ。

 通院当日、病院のある世田谷区までは東京メトロで向かうことにした。つえを突いているときは、手すりを持っていれば階段もなんとか上り下りができたが、車いすだとそうもいかない。当たり前だが、エレベーターを使わないと改札まで行けないのだ。

 ありがたいことに、妻がインターネットでエレベーターの場所を調べておいてくれたので、なんとか改札階まで行けた。足が悪くなってからエレベーターやエスカレーターを使う機会も増えていたので、改めてありがたみが分かるようになった。

駅員さんのサポートに感謝

車いす用のスペースなら安心(画像:増田剛己)
車いす用のスペースなら安心(画像:増田剛己)

 日比谷線人形町駅で半蔵門線水天宮前駅へ乗り換えるコース。筆者も妻も車いすで電車に乗るのは初体験なのでよく分からなかったが、改札の駅員さんに話すとすぐに対応してくれた。

 改札からホームに入ると駅員さんがすぐにやって来た。電車に乗り込むための折りたたみ式の板を持っている。

「ご希望の車両はありますか」

と聞かれたものの、なにぶん初めての経験なので希望はないと伝えたところ、駅員さんは

「希望を言われても、なかなかその通りにはいかないんですけどね」

と教えてくれた。人形町で半蔵門線に乗り換えると取りあえず伝えたら、乗り換えに都合のいい車両を選んでくれたようだ。

 乗り込むと車いすやベビーカーを置くためのスペースがあり、そこに車いすを置いて、ブレーキをかけた。優先座席の片側がこうしたスペースになっているのは最近よく見かけるが、まさか自分がお世話になるとは夢にも思っていなかった。

 電車は人形町駅に到着。電車がホームに入ると、駅員さんが折りたたみの板を持って待っているのが見えた。ありがたい。

 水天宮前駅でも改札でお願いしたら、駅員さんがホームまで案内してくれ、折りたたみの板を広げてくれた。電車内へのスロープはさほど大きな傾斜ではないが、一気に上れない。あわてていると、駅員さんが慣れた感じでサポートしてくれた。

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