「見た目は倉庫」わずか7年で約120店舗、国道沿いにズラリと並ぶ「謎の建物」の正体

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デベロップはコンテナホテル「HOTEL R9 The Yard」シリーズの118店舗目となる勝浦店を開業し、累計128店舗に達した。建築用コンテナで独立した客室を持ち、有事には被災地に移設可能な「レスキューホテル」としても機能する。同シリーズは郊外幹線道路沿いに立地し、空白地帯を開拓する成長戦略を加速。第三者割当増資やエイチ・アイ・エスとの資本提携で財務基盤を強化し、全国出店攻勢を続ける。

災害・パンデミックによる「動くホテル」需要の顕在化

初めてメゾネットタイプを採用したHOTEL R9 The Yard 勝浦(画像:デベロップ)
初めてメゾネットタイプを採用したHOTEL R9 The Yard 勝浦(画像:デベロップ)

 同シリーズは、形状だけでなく運用方法も独自である。客室は移設可能な建築用コンテナモジュールで構成されており、平時は通常のホテルとして運用する。有事の際には被災地に移設し、避難施設などとして利用できる「レスキューホテル(商標登録済)」となる。

 多くの場合、出店する自治体とは協定を結んでいる。2020年には長崎のクルーズ船内で新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ目的で、初めて有事運用を実施した。独立した客室構造は宿泊施設だけでなく、診察室やナースステーションなどにも転用できる。自治体や民間病院の有事インフラとして、地域医療への貢献も進んでいる。

「動くホテル」の1例目は宮城県石巻市で、復興従事者用宿泊施設として利用されたコンテナモジュールを栃木県佐野市に移設し、2017年10月にリニューアルオープンしたことに始まる。その後、モジュールを独立した客室型に改良し、2018年12月に栃木県真岡市で1号店を開業。全国展開が始まった。

 もともと同社はホテル運営者ではなく、コンテナモジュールの建設事業者だった。災害やパンデミックなど有事のニーズに応じ、ホテル事業へと発展。現在では主力事業のひとつとなっている。

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