AV時代に必須? 信号機に「白色」が必要な根本理由

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自動運転車(AV)とネットワーク型信号の導入が、交通効率と燃費改善に直結し始めた。白信号を加えた交差点では、AV割合10%で遅延3%減、30%で10.7%減を実現。港湾など限定環境でのパイロット導入も進み、道路設計のあり方が一変する可能性が浮上している。

ネットワーク型自動運転の前提

自動運転イメージ(画像:Pexels)
自動運転イメージ(画像:Pexels)

 AVの黎明期に、米ノースカロライナ州立大学の交通エンジニア研究チームは、信号機に「白」を追加するアイデアを提唱した。「白」は人間のドライバーに前方の車に追従させる役割を持つ。

 同研究チームは2023年2月、「IEEE Transactions on Intelligent Transportation Systems」で研究成果を発表した。コネクテッドAV(CAV)のネットワーク機能を活用するため、信号に白色光を加えることが提案されている。

 研究によれば、十分な数のAVが信号システムと接続された交差点では、白信号を点灯させる条件が整う。ネットワークに接続されたAVは単独走行ではなく、周囲の交通の流れを把握して運転できる。

 白信号が点灯している場合、交差点にいる人間のドライバーや歩行者は、目の前の車や歩行者に従えばよい。いい換えれば、信号は「前にならえ」を指示していることになる。

 特にテスラなどの自動運転機能を備えた車では、先行車両がAVであるほど運転が楽になる可能性がある。

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