世界初「水陸両用船」の無人運転に成功! 独自路線がキラリと光る「埼玉工業大学」とはどのような大学なのか

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埼玉県深谷市にある埼玉工業大学は、自動運転実証実験やバスの自動運転を行うなどの研究を行っている。そんな同大が世界で初めて成功した実証実験とは何か。

豪雨被害や水難事故回避に期待

水陸両用船「八ッ場にゃがてん号」の運転席(画像:日本財団、埼玉工業大学)
水陸両用船「八ッ場にゃがてん号」の運転席(画像:日本財団、埼玉工業大学)

 今回の実証実験を担当した同大学の渡部大志教授は『毎日新聞デジタル』2022年5月8日付で、

「実用化すれば近年頻発する豪雨災害時などで活用できる」

と語っている。

 豪雨被害に見舞われる場所は、二次災害と隣り合わせのなか、救出作業や被害規模の確認が行われる。無人運航が実現すれば水没現場に投入でき、リスク軽減が期待できる。

 また、内閣府「平成29年交通安全白書」の「海上交通安全施策」によると、海で船舶の事故はプレジャーボートや漁船などの

「小型船舶による海難」

が全体の約8割を占め、その原因の多くは

・見張り不十分
・不適切な機関取り扱い

といったヒューマンエラーだ。今回の実験は水陸両用車だが、水の上で運転させる技術は船と変わらない。

 自然の影響を大きく受ける船舶の運航は、ひとつの判断ミスで大きな事故を招く。安全運航にはヒューマンエラー防止が課題だ。しかし、運航する際に無人運航技術を取り入れて活用することで、船舶運航の安全性向上が期待できる。

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