JR四国「脱・四国戦略」本腰? 岡山駅前「新ホテル出店」は必然? 制約を打破する「本州進出」と多角化の勝算とは
JR四国とJR四国ホテルズは、岡山駅前再開発に177室の新ホテルを2027年春開業予定と発表した。四国島外進出を加速させる戦略で、宿泊特化型からシティホテルまで多ブランド展開を進め、2030年度までに年間売上2億円規模を目指す。
沿線外進出のロードマップ

日本では、JR各社に限らず、多くの鉄道事業者が古くからホテル事業に参入してきた。鉄道事業は不動産や観光、商業など、多くの外部経済を生む。大手私鉄の多くがそうであったように、外部経済を内部化するのは営利企業として必然であり、ホテル事業はその中でも手を付けやすい分野である。
駅直結や駅隣接の立地は圧倒的に有利だ。知名度や視認性の高さを考えれば、まさに
「反則技」
といえる。鉄道事業者にホテル運営のノウハウや人材がなくても、賃貸物件として運営会社に貸すことは可能である。自ら事業主体となる場合も、運営を外部に委託できる。ホテル業界では、所有と運営が分離している方が一般的だ。
鉄道事業者は一等地の大家であり、鉄道事業以外に進出する場合も、自社の土地や建物を活用して事業展開できる。ホテル事業も不動産事業も、まずは大家として経験を積み、ノウハウや人材を蓄積した段階で
「沿線外」
へ進出するロードマップが存在する。
JR四国グループは他のJR各社に比べて一等地の数が限られる。そのため、沿線外、つまり四国島外への進出を早める戦略が必要だったと考えられる。立地的にも本州進出の足掛かりとなる岡山駅前でのホテル出店を機に、JR四国グループの全国展開に注目が集まる。