高市政権で揺れる「自動車産業」 業界関係者は「イデオロギー外交」に懸念――米中リスク&サプライチェーン強靭化が焦点か

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高市政権の発足で日本の対外政策は大きく変わり、自動車業界は米中二大市場との関係維持とサプライチェーン強靭化を迫られる。EVや半導体など基幹部品調達の多元化が、今後の成長を左右する最重要課題となる。

高市政権と自動車市場

中国(画像:Pexels)
中国(画像:Pexels)

 新たに高市早苗氏が自民党総裁に選ばれ、高市政権が発足した。しかし、その強固な保守主義と安全保障重視の姿勢は、日本の対外政策に大きな変化をもたらす可能性がある。この変化は、日本の基幹産業である「自動車業界」にとっても、既存のサプライチェーンや主要市場戦略に重大な影響を及ぼす可能性を秘めている。

 筆者(和田大樹、外交・安全保障研究者)周辺の関係者からは、

「これまでの経済合理性を優先する外交から、イデオロギー(社会や政治、経済、文化などの価値観)や安全保障を重視する外交への転換が、市場環境の不確実性を高めるのではないか」

といった懸念が早くも聞かれている。

 自動車は対米輸出において日本経済を支える心臓部である。また、中国市場は世界最大の成長エンジンとして不可欠な存在だ。こうした背景から、高市政権が展開する外交・通商政策が、二大市場との関係やグローバルなサプライチェーンの持続可能性にどのような影響を与えるのかは、自動車業界にとって大きな関心事となっている。

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