高市政権で揺れる「自動車産業」 業界関係者は「イデオロギー外交」に懸念――米中リスク&サプライチェーン強靭化が焦点か
高市政権の発足で日本の対外政策は大きく変わり、自動車業界は米中二大市場との関係維持とサプライチェーン強靭化を迫られる。EVや半導体など基幹部品調達の多元化が、今後の成長を左右する最重要課題となる。
対中関係:保守強硬姿勢がもたらす摩擦のリスク

一方、自動車業界にとってより深刻な懸念は、高市政権の保守的で強硬な外交姿勢が対中関係に及ぼす影響である。高市総理の政治信条は、歴史認識や安全保障問題で
「中国政府との緊張を生む可能性」
がある。もし信念をそのまま外交の場で示せば、日中関係は後退し冷え込むのは避けられない。中国市場は、日本の自動車メーカーにとって
「売上と利益の大きな柱」
である。市場規模の巨大さに加え、現地生産や販売ネットワークの構築には莫大な投資が行われてきた。日中関係の悪化は、販売低迷や部品・原材料の輸出入における規制や遅延を招き、日中間の経済・貿易関係に摩擦を生じさせる。これによりグローバルな生産ネットワーク全体が混乱するおそれもある。
さらに政治的リスクの増大は、中国市場への新規投資をためらわせ、EVシフトなど新たな競争に不可欠な現地戦略の展開を遅らせる。高市政権が経済合理性よりも
・地政学的安全性
・イデオロギー
を優先するほど、自動車業界を取り巻く環境は厳しくなるだろう。