日産e-POWERが「PHV市場の主役」を奪う? 赤字再建の日産、独自技術で世界電動化を塗り替えるのか【リレー連載】頑張っちゃえ NISSAN(3)

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日産は2025年第1四半期に1158億円の赤字を計上する一方、EV鈍化に対応し独自技術e-POWERを活かしたPHV戦略を加速する。世界でPHV販売が前年比58%増の678万台に達する中、技術優位性と市場拡大の両立が「技術の日産」復権の鍵となる。

赤字拡大と戦略転換

日産経営再建計画 Re:Nissan(画像:日産自動車)
日産経営再建計画 Re:Nissan(画像:日産自動車)

 かつて世界を席巻した日産は、今また大きな岐路に立っている。EVシフトの遅れ、米中市場での苦戦、巨額赤字――逆風は強い。しかし新型リーフやマイクラEVの投入、ハイブリッド戦略、生産体制の再構築など、未来への挑戦は止まらない。 本リレー連載「頑張っちゃえ NISSAN」では、厳しい現実と並走しながらも改革を進める日産の姿を考える。

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 日産の2025年度第1四半期決算(4月~6月)は、営業損益が791億円の赤字、当期損益は1158億円の赤字となった。第2四半期の営業損益も1000億円規模の赤字を見込む一方で、通期見通しはまだ未定である。2025年5月に発表した経営再建計画「Re:Nissan」の下、経営再建を進めている。グローバルで約2万人の人員削減や七つの生産拠点の統廃合を通じて、固定費削減に取り組む。

 一方、市場に合わせた新商品の投入も進む。中国向け「N7」やメキシコ向け「マグナイト」の販売は好調だ。加えて、電気自動車(EV)の新型リーフやマイクラなど競争力ある新車を投入し、売上拡大を目指すとともに、コスト構造の変革も継続する。

 日産は「リーフ」で世界に先駆けてEV量産化に踏み切ったが、EVシフトの鈍化により再び岐路に立たされている。従来のEV偏重から脱し、現実的な電動化戦略を模索するなかで、独自開発のプラグインハイブリッド車(PHV)戦略が注目される。

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