「モペット」はなぜネットで蛇蝎のごとく嫌われるのか? 無免許・ノーヘル657件が暴く自転車風バイクの制度ギャップ

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2025年1~8月、東京都内でモペットの違反件数は657件に達した。自転車風の外観で無免許運転が横行するこの小型EVは、制度の空白と市場の安価流通が招いた社会的リスクとして、都市交通政策の課題を浮き彫りにしている。

モペット包囲網の現実

モペットのイメージ。生成AIで作成。
モペットのイメージ。生成AIで作成。

 2025年9月24日、東京・豊島区で警視庁がペダル付き電動バイク「モペット」の一斉取り締まりを行った。都内では、1月から8月の違反件数が657件に達した。その多くはヘルメットを着けていないことや、無免許運転である。さらに7月には神奈川県警が販売会社を家宅捜索し、4月にはメルカリがモペットの出品を禁止した。

 このように、法の取り締まりから流通規制まで、モペットを取り巻く包囲網は広がっている。

 それでもSNSでは、モペット利用者に対する怒りや嘲笑が絶えない。なぜ、

「モペットはここまで嫌われるのか」

本稿では、制度や社会の仕組み、経済面の背景を整理し、解決の方向性を考える。

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