タクシーに“推し”をラッピング! 「推しタク」が生む800億円市場の衝撃
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推し活人口1384万人、年間支出は1人25万5035円に達し、約3兆5000億円市場を形成。応援広告「推しタク」など応援広告は趣味を超え、屋外広告市場への新たな収益源として注目される。
推し活人口は推定1384万人

「推し活」とは、もともとアイドルファンが使い始めた言葉で、好きな対象を応援する活動を指す。アイドルやアニメに限らず、幅広い分野で行われている。若者を中心に広がり、現在では年齢を問わず浸透している。企業も新しい消費スタイルとして経済効果に注目している。
推し活人口は増加傾向にある。2025年1月、Oshicoco(東京都渋谷区)とCDG(千代田区)が日本在住の15~69歳男女2万3069人を対象に実施した「第2回推し活実態アンケート調査」によると、16.7%が推し活を行っていた。人口に換算すると約1384万人となる。2024年1月時点の1136万人と比べると、わずか1年で約250万人増加した計算だ。
推し活にかける年間の平均支出はひとりあたり
「25万5035円」
に達する。日本全体では約3兆5000億円規模の市場となる。出費は公式グッズやコンサートチケットだけでなく、遠征費やネイルなど多岐にわたる。
さらに2019年頃から、地上波のアイドルオーディション番組の影響で、韓国発祥の
「センイル広告(応援広告)」
が日本でも浸透し始めた。近年はこれが派生し、タクシーを利用した応援広告サービス「推しタク」が登場している。本稿では、日本で「推しタク」が生まれた背景と今後の可能性に迫る。