地元では反対運動ぼっ発! テスラの「ドイツ工場」操業から読み解く、深刻な水資源問題とは

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テスラ初のヨーロッパ工場が3月22日、ドイツのグリューンハイデで操業を開始した。しかし、地元住民による飲料水問題への反対運動も起きている。

将来は水資源が紛争の鍵になる?

国土交通省水資源部による試算(画像:国土交通省)
国土交通省水資源部による試算(画像:国土交通省)

 工業化を進めるにあたり、使用可能な水の確保は非常に重要な要素である。しかしながら、日本国内では降水量が年々減少しており、水の確保が難しくなりつつある。

 国土交通省水資源部による試算によると、関東・中部・近畿臨海エリアでは、ここ100年で年間降水量が150~200mmも減少している。

 降水量の減少は、日本だけでなくドイツをはじめとしたヨーロッパ各国でも同様である。ドイツの気象機関は年々降水量が減少しており、2020年は705l/平方メートルと報告している。同機関による試算では、1961年から1990年における平年値789l/平方メートルから10%も減少したという。

 1995年、当時世界銀行副総裁だったイスマル・セラゲルディン氏は、

「20世紀が石油をめぐる戦争ならば、21世紀は水をめぐる戦争の時代になるだろう」

と発言していた。この言葉は予言でなく、ますます現実になりつつある。

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