中国自動車産業「再編の波」 NEV比率50%目前、乱立市場が沈む「消耗戦」の行方

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中国自動車市場は23年販売3009万台で世界一を更新しつつ、過当競争で利益率は4.3%まで低下。再編と淘汰の波が、国際競争のルールを揺さぶり始めている。

内巻市場の統合潮流

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 過当競争が進む中国自動車市場で、政府や業界団体はどのような対応を取っているのか。CAAMは、公平な競争秩序の維持と産業の健全な発展を促す提案をまとめている。

 すべての企業に法律と規則を順守し、公正な競争原則に基づいて経営活動を展開することを求めている。優位企業には、市場支配によって他社の生存空間を圧迫しないこと、そして企業は法に従い、必要以外の値下げや虚偽宣伝を行わず、消費者や産業に損害を与えないことも義務付けられる。さらに、企業は国家の法令に従い自己調査と修正を行うことが求められている。

 スローガン的な内容にとどまる懸念もあるが、一定価格を下回る販売の禁止は業界全体の値崩れ防止を狙ったものだ。優位企業による市場支配の抑制や法令順守の自己調査・修正も重要なポイントである。

 具体的には、工業情報化部や国家市場監督管理総局が、不正競争や価格違法行為の監督を強化する方向にある。中小企業への支払い期限管理も強化され、期限を60日以内とすることで関係企業のキャッシュフロー改善を目指している。

 企業再編も、業界改善の重要な手法として注目される。過去の事例では、2016年に宝鋼集団と武漢鋼鉄集団が統合され、中国鉄鋼業の国際競争力強化が図られた。自動車産業でも2025年2月には中国兵器装備集団と東風集団の統合準備が報じられたが、東風汽車は6月5日に当面は関連資産や事業再編に関与しないと発表している。自動車産業では各社のノウハウが個性的であり、簡単に統合に至れないのが現状だ。

 具体的な再編シナリオとしては、大手自動車グループの内部統合による中核事業強化、既存燃料車メーカーとNEVメーカーの統合、優位なNEVメーカーによる弱小NEVメーカーの吸収、国際自動車メーカーによる国内NEV統合の買収・合弁・技術協力などが考えられる。小鵬汽車の何董事長は、今後3年の淘汰とさらに3~5年の競争を経て、最終的に残るメーカーは5~7社になるとの見通しを示す。過去10年でメーカー数は約400社から40社程度に減少した。

 部品点数が少なくノウハウも比較的簡単なBEV分野では統合が進みやすい。したがって、BEVを中心とした優位NEVメーカーの吸収や国際企業による統合は現実的な展開として期待できる。一方で、企業統合を進める政策的なファシリテイターの役割については、健全な競争の観点で賛否がわかれる状況である。

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