CO2多排出の航空機は乗らない! 不名誉レッテル「飛び恥」脱却の切り札、バイオマス燃料の実態とは

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航空業界が現在注目しているSAF(再生航空燃料)。国内にある使用済み食用油や家庭ごみなどを全て生産に利用できれば、国内での航空機燃料のほぼ全量をSAFに置き換えられるというが……

SAF普及の鍵は原料の確保

フィンランド石油化学大手・NESTEのウェブサイト(画像:NESTE)
フィンランド石油化学大手・NESTEのウェブサイト(画像:NESTE)

 航空会社が期待しているSAFであるが、普及の鍵を握っているのが「原料の確保」だ。

 欧米のSAF製造会社は

・UCオイルを原料とする企業
・廃ガスを原料とする企業
・家庭ごみを原料とする企業

に大きく分かれている。

 例えば、全日本空輸がSAFの供給を受けているフィンランド石油化学大手であるネステは、UCオイルをベースとしたバイオジェット燃料だ。

 また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「バイオジェット燃料生産技術開発事業」により、ミドリムシ製品の開発・販売を手掛けるユーグレナが開発したSAFは、微細藻類のユーグレナ由来の油脂とUCオイルを原料としている。このようにSAFの製造には、UCオイルの確保が深く関わっている。

 運輸総合研究所の試算では、

「国内にある使用済み食用油や家庭ごみなどを全て生産に利用できれば、国内での航空機燃料のほぼ全量をSAFに置き換えられる」

という。しかしながら、現時点では廃油や家庭ごみの何割かは飼料原料や工業原料に回されている。

 さらには前述のとおり、海外に輸出されている廃油も多い。その全てをSAFの製造に利用することが果たしてできるのだろうか。試算としては正しいのかもしれないが、あまりにも現実離れをしているといわざるを得ない。

 国際航空運送協会(IATA)が打ち出した、

「世界の航空における二酸化炭素排出量を2050年までに2005年の半分にする」

という目標達成に向けて、UCオイルの争奪戦がさらに加速するだろう。場合によっては、家庭から出てくる生ごみやUCオイルの廃棄方法も大きく変化するかもしれない。

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