自転車用「電動改造キット」急増? 設置わずか60秒で時速32km──天使か悪魔か? 事故リスクの現実を考える
ホンダが終戦直後に外付けモーターで歩み始めた電動自転車の歴史は、技術革新と制度の狭間で揺れる。中国で3.4億台超の普及を見せる一方、日本では法整備の遅れが安全性と市場の拡大に壁をつくる。電動コンバージョンキットの普及は都市交通と居住形態を変える潜在力を秘めるが、規制のグレーゾーンとインフラ整備の課題が今後のカギとなる。
オンカジ規制と法整備の現状分析
いずれにせよ、日本は既に迫りつつある「黒船」への法的対応を急がねばならない。現在、総務省ではオンラインカジノの法規制に関する有識者会議が招集されている。これもまた、技術の進化が現行法制度を追い越した事例のひとつだ。
賭博行為を禁じる法律は存在するが、現実には預金口座やクレジットカードを使い、簡単にオンカジサイトへ入金が可能だった。オンカジを明確に規制する法律がないため、オンカジはグレーゾーンで利用は自己責任という風潮が生まれてしまったのである。
電動コンバージョンキットも、「第2のオンカジ」とまではいえなくとも、その存在をめぐり各省庁が対応に苦慮する事態となる可能性は否定できない。
ただし、オンカジと異なる点は適切に扱えば日本人のライフスタイルを進化させる可能性があることだ。新たな製品が制度という枠組みを改良し、生活を豊かにする流れが生まれれば、電動コンバージョンキットは悪魔ではなく天使としてともに歩む存在となるだろう。