走る太陽光発電「ソーラーロード」知ってる? オランダで成功、中国で盗難…日本で普及しない理由と隠されたコストとは

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年間5.8円/kWhまで低下した太陽光発電コスト──森林伐採なき電力供給策として「ソーラーロード」が再注目されている。世界6位の道路総延長を持つ日本にとっても、土地制約を逆手に取る持続可能な解となる可能性がある。

盗難と劣化に晒される路面資産

オランダの自転車専用道路(画像:写真AC)
オランダの自転車専用道路(画像:写真AC)

 ソーラーロードは発想こそシンプルだが、課題は多い。2014(平成26)年にようやく世界初の実証実験が行われるなど、いまだ発展途上の技術である。

 世界初の試みはオランダの自転車専用道路だった。全長70mの路面にソーラーパネルを設置し、年間で一般家庭2~3世帯分の電力を発電した。以後、米国や欧州、中国でも同様の実証が相次ぎ、中国では世界で初めて高速道路への設置も試みられた。

 各国の取り組みを通じて、いくつかの課題が浮き彫りになっている。最大の技術的ハードルは

「パネルの耐久性」

である。ソーラーロードでは、透明な強化ガラスや強化樹脂でパネルを保護しているが、重量車両の通行により表面の傷や汚れが避けられない。透過率が下がると発電効率も低下するため、実用化にはパネルの耐久性向上と、交換や保守の容易さが求められる。

 さらに、パネルの盗難リスクも顕在化している。中国では、高速道路上からパネルが剥がされる事例が発生した。国内でも太陽光発電設備の盗難は相次いでおり、パネルや電線の持ち去りが報告されている。ただし、ソーラーロードは地面に固定される構造のため、適切な施工と監視体制があれば、盗難リスクはある程度抑制できる。幹線道路などでは、通行車両そのものが抑止効果を持つ可能性もある。

 とはいえ、最大のボトルネックはコストにある。現状では、通常の舗装道路と比べて数十倍の費用がかかる。技術的には試験段階であるため、一定のコスト高はやむを得ないが、普及に向けたコスト圧縮は避けて通れない課題だ。

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