軍事オタクはなぜ“戦車”に執着するのか? 「いいえ、航空機・艦船にも執着します」

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一部の軍事オタク層はP-1を「高性能」を根拠に否認を繰り返す。兵器を巡る情緒的信仰と社会的無理解が、防衛政策の健全な議論を蝕んでいる。

「公式発表はない」の誤り

P-1(画像:写真AC)
P-1(画像:写真AC)

 P-1の問題点とは何だろうか。

 それは前回の「率直に言う P-1哨戒機は「失敗作」である――関係者も認めざるを得ない「国産化すべきではなかった」根本理由」(2025年5月6日配信)で述べたとおりである。欠陥機ゆえに稼働率が低い。その改修も見通しは立たないうえ、高コストは間違いない、P-1の将来性からすれば実施する甲斐はない。

 しかし、軍事オタクは事実の否認に躍起だ。いつもの「ボクが大好きな国産兵器が欠陥品であるわけがない」を出発点にその材料探しに必死である。

「公式は欠陥機といっていない」
「スペックは優れている」
「飛んでいるのを見た」

と仲間内で励ましあっている。

 ひとつめの、「欠陥機とする公式発表がない」は、世間知らずである旨の表明にしかなっていない。

 はたして、防衛省はP-1を失敗作と認めるだろうか。国費を投じて開発製造した兵器が「使い物にはなりません」と公表するだろうか。

 それはできない。組織の誤りを認める行為だからだ。防衛費を無駄づかいした白状でもあり、以降の予算要求も難しくする。いわば“自殺点”でしかない。

 つまり「公式発表はない」は反論とならない。

 しかし、軍事オタクは「お理工さん」なのでそれがわからない。

・メカミリつまり科学技術への過度な信仰
・その反動として生じる文系分野や人間社会への無理解

の結果である。

 だから得として事実無根という。発表が出るのは8月15日であることをしらない。それまでは推測材料や状況証拠が積み上がっても「エビデンスがない」と理系しぐさで否認するのである。

 亜種として「隊員は欠陥説を否定した」もある。

「基地祭で尋ねたが」

の類だ。当然だが隊員は防衛省の失敗を初対面の人間には言わない。ペラペラ喋りそうな兵隊は後ろに隠して接客させない。

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