大阪メトロ「顔認証経済圏」の衝撃! さらば財布! 20代の3~4割が実践する“持たない生活” とは
現金離れが進む中、「財布レス派」がついに4人にひとりに到達。小型化する決済手段は、長財布を手放した高齢者にも波及し、顔認証改札や無人決済店舗の登場が、パスケースすら不要な時代を現実にしつつある。
高齢者の22%が財布レス

世代別の内訳を見ると、「財布を持ち歩かない」と答えた人は、20代男性で39.1%、20代女性で30.3%。一方、60~70代男性は21.9%、同世代女性は16.5%という結果だ。このデータから注目すべきは、
「高齢者でも財布を持たない人が珍しくなくなった」
という点である。60~70代男性の21.9%は、単純に考えれば5人にひとり以上が財布を持たないということだ。
高齢者が路線バスを利用する際も、交通系ICカードや地域カードを使っている。例えば、静岡市の静岡鉄道が発行する『LuLuCa』など、地元交通事業者が提供するICカードがその一例だ。
地域カードは、最近では交通系ICカードに押されて廃止されることもあるが、LuLuCaのように今も地域交通で重要な役割を果たしているカードも存在する。少なくとも、地域カードがあれば移動に困ることはない。
このような背景を踏まえず、単に高齢者は現金決済を好むと結論づけるのは誤りだ。高齢者でも、今や財布を持たない時代が到来している。
財布の存在感が薄れる一方で、多機能型のパスケースが次々と登場している。単に1枚のカードを収納するだけでなく、複数枚の収納に対応したタイプや名刺ケース一体型、さらにはICカードの残高が表示されるディスプレイ付きモデルもある。
パスケースは、クレジットカードと同じサイズのカードを収める設計で、小型かつ薄型だ。ストラップと組み合わせて首から下げることも可能で、携帯性にも優れる。交通系ICカードに加えて、クレジットカードも非接触決済が主流となり、長財布よりもパスケースのほうが使い勝手がよくなっている。