「17歳半で仮免許」は朗報なのか? 早生まれ高3「ホッと一息」も、若年事故リスク増の懸念! 制度改正の真価を問う
2026年度から、仮免許の取得年齢が「18歳」から「17歳6か月」へと前倒しされる。対象は約26万人の早生まれ高校生。就職支援と交通安全のバランスを図る制度改正は、人手不足に悩む現場にも波及効果をもたらす可能性がある。
17歳6か月に引き下げ

2024年3月5日、政府は道路交通法の改正案を閣議決定した。準中型および普通自動車の「仮免許」取得年齢を、現行の18歳から17歳6か月に引き下げる内容である。改正法の施行は2026年度が見込まれている。
仮免許に加え、運転免許試験の受験資格年齢も同様に17歳6か月へと前倒しされる。ただし、本免許を取得できる年齢はこれまで通り18歳で変わらない。
一見すると免許取得の年齢が引き下げられると受け取られがちな改正だが、実際には仮免許取得のタイミングが
「半年早まるだけ」
である。制度改正の意義が問われる内容ともいえる。
本免許の取得年齢が据え置かれる以上、日常生活や運転実務への直接的な影響は小さい。では、なぜ仮免許の取得時期だけを前倒しする必要があったのか。その背景には、制度的・教育的な意図が潜んでいる可能性がある。