「17歳半で仮免許」は朗報なのか? 早生まれ高3「ホッと一息」も、若年事故リスク増の懸念! 制度改正の真価を問う
2026年度から、仮免許の取得年齢が「18歳」から「17歳6か月」へと前倒しされる。対象は約26万人の早生まれ高校生。就職支援と交通安全のバランスを図る制度改正は、人手不足に悩む現場にも波及効果をもたらす可能性がある。
仮免取得のみに適用される理由

早生まれの高校3年生にとって、仮免許の取得年齢が半年前倒しされることには一定の意義がある。一方で、
「年齢が若いほど交通事故のリスクが高い」
という現実も見逃せない。年齢要件の引き下げが、交通安全の観点で懸念材料にならないかという視点は重要だ。
警察庁が公表した「令和6年度の交通事故発生状況」によると、原付以上の運転者における年齢層別の事故件数は、16~19歳で10万人あたり976.3件に上った。対照的に、85歳以上は496.1件にとどまっている。この比較からも、若年層の事故率が極めて高いことが読み取れる。
こうしたデータを見ると、たとえ仮免許であっても、年齢を引き下げることには慎重さが求められる。そのため、今回の法改正でも普通免許の取得年齢は18歳に据え置かれている。つまり、今回の制度改正は、あくまで早生まれの高校生が卒業時に免許取得に間に合わないという構造的な不利を是正する目的に限定されていると考えられる。
実際、警察庁の規制事前評価書では、代替案として普通免許の取得年齢を17歳6か月に引き下げる案も検討されていた。しかし、若年運転者の事故率の高さを踏まえ、この案は適切でないと判断された。