「泣きっ面に蜂」欧州自動車、転落の歴史! ディーゼル不正、日本にHV完敗! EV中国勢席巻、740億円制裁金という現実
欧州自動車産業は、ディーゼルゲートの影響や中国勢のEV台頭、ハイブリッド市場での遅れなど、未曾有の危機に直面している。しかし、技術革新と企業倫理の改革を通じて、競争力を取り戻す道は残されている。今後の動向が注目される。
第四の試練「カルテル制裁金4億5800万ユーロの衝撃」

欧州メーカーはさらに苦境に立たされている。欧州委員会(EUの執行機関。EUの政策立案と実行を担当)は2025年4月1日、廃車リサイクルに関する競争法違反を理由に、自動車大手15社と欧州自動車工業会(ACEA)に4億5800万ユーロ(約740億円)の制裁金を科したと発表した。対象にはトヨタ自動車をはじめ、日本の企業も含まれている。このカルテルは単なる経済的な打撃にとどまらず、企業の信頼にも大きな影響を及ぼす。
欧州委員会は、各社が2002年から2017年にかけて、新車のリサイクル素材使用率などについて宣伝せず、開発コストを抑えていたと指摘している。さらに、EUが自動車メーカーに義務付けている廃車処理費用を解体業者に支払わなかったとして、ACEAが仲介役を果たしていたともされている。
内部通報を行ったメルセデスベンツには制裁金が免除され、調査に協力したステランティスなどは減額措置を受けたが、VWには約1億2770万ユーロ(約206億円)の最高額が科せられた。VWはディーゼル不正問題でも米国で1.5兆円もの制裁金を支払っており、今回の制裁金はその数に比べれば少額だが、ディーゼルゲートで傷ついたブランドイメージにさらなるダメージを与えかねない事態である。
また、英国競争市場局(CMA)は、自動車大手10社とACEA、英自動車製造取引業者協会(SMMT)に対して総額7,770万ポンド(約150億円)の制裁金を科したと発表した。このような摘発が欧州各国に広がる懸念もある。