武蔵小杉の「町内会」解散の衝撃! もはや時代遅れの産物? タワマン住民は無関心? 令和の都市型コミュニティー、今後どうなるのか
川崎市中原区・武蔵小杉駅周辺で進行する都市化により、町内会が抱える課題が浮き彫りに。住民の流動化や高齢化に伴う担い手不足が深刻化する中、防災や地域のつながり喪失のリスクが高まる。新たな地域コミュニティーの形態が急務となっており、行政、民間企業、テクノロジーの連携がカギとなる。
都市の進化と町内会の衰退

東京都心から電車で約20分。川崎市中原区の武蔵小杉駅周辺は、超高層マンションが立ち並ぶ新興住宅エリアとして知られている。かつて工業地帯だったこの地は、バブル崩壊後の再開発により劇的に変貌し、新たな住民を迎え入れた。
しかし、その都市化の波のなかで、ひとつの町内会が解散を迎えた。理由はシンプルだ。
・役員の高齢化
・新住民の不参加
である。40~50年前には850世帯が加入していた町内会は、2024年には400世帯まで縮小し、活動も停止していた。もはや維持は不可能――そうした判断の末、解散に至った(『読売新聞』2025年3月30日付け記事)
こうした町内会の衰退は、武蔵小杉だけの話ではない。全国各地で地域コミュニティーの空洞化が進んでいる。だが、そもそも現代において町内会は本当に必要なのか。その存在意義を再考することが求められている。