「北陸新幹線 = 無駄な公共事業」 20年前の批判は一体何だったのか? 未来予測の誤算、開業後の経済効果に衝撃! 地方再生を阻む「思考停止」とは

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北陸新幹線は「無駄な公共事業」だったのか? 2000年頃の識者の悲観論を覆し、開業後に沿線人口を激増させた「起爆剤」の真実。1980年代から続く新幹線批判の根底には、未来予測の限界と地方蔑視があった。富山、金沢の変貌は、新幹線がもたらす地域創生の可能性を示す。2024年、新幹線建設は「負債」から「資産」へと転換する。

富山市の構造転換、鉄道改革で加速

総会が開かれた岡山市の禁酒会館。1923(大正12)年に建てられた文化財でもある(画像:昼間たかし)
総会が開かれた岡山市の禁酒会館。1923(大正12)年に建てられた文化財でもある(画像:昼間たかし)

 巨額な費用が回収できないという予測は完全に覆された。さらに、北陸新幹線は停車駅のある都市の構造を変革するきっかけとなった。代表例が富山市である。

 富山市は公共交通を重視し、2006(平成18)年には廃線寸前だったJR富山港線を次世代型路面電車(LRT)として「富山ライトレール」に再生した。2009年には市内電車の環状線化を実現。新幹線開業日からは富山駅高架下に市内電車の乗り入れも始まった。その結果、市内電車(富山地方鉄道)の利用者は2014年の約445万人から2015年には497万人へと増加した。

 また、首都圏との一体化が進み、企業誘致も加速した。富山県では、YKK、日本カーバイド工業、東亞合成など複数の企業が東京一極集中から脱却し、本社機能や研究開発部門を移転させた。これも「東京から2時間30分圏内」という時間距離の短縮がもたらした効果だろう。金沢をはじめとする観光地は一過性のブームに終わることなく、現在も繁栄を続けている。

 2024年3月の敦賀駅までの延伸開業でも、すでにプラスの効果が見られている。大阪までのルートが未定というネガティブな見方もあるが、JR西日本は北陸新幹線金沢開業10年目(2024年3月14日~25年3月13日)の利用者数が9年目と比べて24%増の990万人に達したと発表した。日本政策投資銀行の試算によると、福井県内での経済効果は、直接効果191億円、経済波及効果309億円とされており、北陸新幹線は観光・飲食業のみならず、新たなまちづくりの起爆剤として経済効果をもたらすと期待されている。

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