自宅の宅配ボックスは「ふたつ設置」がベスト? パナが実証実験、再配達率が大幅ダウン
宅配ボックスと小包ポストを併用することで、対面での受け取り率や再配達率が大幅に低下――。パナソニックグループが、実証実験の結果を発表した。
対面受け取り率も劇的に低下

パナソニックグループは、国土交通省の「非接触・非対面型輸配送モデル創出実証事業」に参画し、2021年12月に実証実験を実施。宅配ボックスと小包ポストを併用することで、対面での受け取り率や再配達率が減少することが分かったと発表した。
物流業界では、慢性的な人手不足や、2024年からトラックドライバーの時間外労働規制が適用されることによる配達遅滞・物流費高騰などの懸念が課題となっている。
一方、新型コロナ禍でEC利用が増加したことなどを背景に、宅配物の再配達率が上昇。1日に2個以上の配達があることで、宅配ボックスを設置していてもすでに荷物が入っており、預けられないなどの新たな問題も生じていた。
実証実験で同社は、宅配ボックスと小包ポストを併用。それにより対面での受け取り率が68.4%から17.9%に減少、再配達率も6.3%から2.0%に減少したという。
加えて、夜間(18時以降)に25%を占めていた配達が8%に低下。非対面での受け取りが可能になることで配達時間帯の平準化にもつながり、トラックドライバーの時間外労働規制の課題解決の一つになる可能性があるとしている。
同社は、複数個の荷物の受け取りが可能な機能門柱「Tecera Frame(テセラフレーム)」を2022年4月21日(木)に発売。すでに販売している小包ポスト「Pakemo」と宅配ボックスを設置でき、スムーズな宅配物の受け取りを可能にする。
併せて、壁面への埋め込み設置も可能な宅配ボックス「COMBO-FLAT(コンボ フラット)」も同日に発売予定。