「煙が迷惑」 老舗うなぎ店に「マンション新住民」がクレーム! ネットは「理不尽」「後から来たくせに」の声! 終わりなき新住民問題、共存への道はあるのか?
都市化が進む中、古くからの文化と新住民の価値観の対立が顕在化している。最近話題となった「うなぎ店の煙問題」は、その象徴的な事例だ。新たに建設されたマンションの住民が、伝統的な飲食店の煙や臭いにクレームをつけたことをきっかけに、都市の変容と文化的摩擦が浮き彫りに。地域の歴史と新住民の生活環境のバランスをどう取るべきか、経済と文化の交差点で問われている。
「新住民」とは何か

「新住民」という概念は、戦後の日本の急速な都市化と深く結びついている。戦後、日本は高度経済成長を迎え、都市部への人口移動が急速に進んだ。この動きは、農村から都市への人口流入に加え、都市部での工業化やインフラ整備によって加速した。
1950年代から1960年代にかけて、特に東京や大阪などの大都市で都市化が進み、新たな工場や企業が次々と設立された。これにより、地方からの移住者が急増し、都市部の人口は大規模に流動した。背景には、農村部での過疎化や、都市での仕事を求める動きがあった。
また、戦後復興期の住宅不足が新住民の増加をさらに加速させた。都市部では住宅が不足し、空き地や既存の建物を利用して新たな住宅が建設され、大規模マンションの建設も進んだ。その結果、都市の人口は急増し、「新住民」と呼ばれる人々が地域に加わることとなった。
このような流れのなかで、従来の地域住民との間に文化や慣習の違いが生じ、社会的な摩擦が発生することもあった。新住民は必ずしも地域の既存の文化や生活様式に順応せず、その結果として旧住民との対立が生じることもあった。都市の発展と共に、異なるバックグラウンドを持つ人々が共生するための調整が求められるようになった。
現在、新住民の流入は都市の成長と変容に大きな影響を与え続け、都市のダイナミズムの一部として認識されている。宮台氏は前述のツイートで、マジョリティ化による「合理的な非合理」の徹底排除の具体例として、以下を挙げている。
・危険遊具排除
・組事務所撤廃
・店舗風俗一掃
・モンスターペアレンツ
・子供の抱え込み
・夕方以降の外遊び禁止
・よそんちでの晩ご飯禁止
そして、これらを「クソ社会化」と指摘している。